PEANUTSでルーシー(lucy)は1952年3月3日、まだ幼くてあどけない頃に初登場します。
ルーシーのイメージは意地悪でいつもガミガミ大声で怒鳴っているというもので、ルーシーがガミガミ言う場面はどうしても目立ってしまいますが、実はルーシーには優しい真面目な面もたくさんあるのです。
- ①【ルーシー 意地悪は見かけだけ本当は優しい】初登場/1950年代
- ②【ルーシー 意地悪は見かけだけ本当は優しい】心の相談室
- ③【ルーシー 意地悪は見かけだけ本当は優しい】球を取れた
- ④【ルーシー 意地悪は見かけだけ本当は優しい】怒らず喜ぶ
- ⑤【ルーシー 意地悪は見かけだけ本当は優しい】すねてみたけど
- ⑥【ルーシー 意地悪は見かけだけ本当は優しい】ライナスの世話をする
- ⑦【ルーシー 意地悪は見かけだけ本当は優しい】スヌーピーにアイスホッケーを教える
- ⑧【ルーシー 意地悪は見かけだけ本当は優しい】雪ダルマに優しい
- ⑨【ルーシー 意地悪は見かけだけ本当は優しい】リランの世話をする
- ⑩【ルーシー 意地悪は見かけだけ本当は優しい】スヌーピーの小説の感想を言う
- ⑪【ルーシー 意地悪は見かけだけ本当は優しい】まとめ
①【ルーシー 意地悪は見かけだけ本当は優しい】初登場/1950年代
ルーシーの名は Lucy Van Pelt (ルーシー バン ベルト)といいます。
1952年3月3日、ルーシーはチャーリーブラウンのそばで回数を数えながら縄跳びをして初登場します。
幼いころ頃のあどけないルーシーはチャーリーブラウンに甘えてわがままを言い、チャーリーブラウンがルーシーの子守をしているように見えます。
ルーシーは幼い時から積極的に仲間の中に入っていきます。
1952年9月19日、ルーシーの弟ライナス(Linus)がお座りを始めた頃の赤ちゃんで初登場します。
そしてルーシーははライナスに対しておもちゃを独り占めして意地悪をしますが、ルーシーはライナスが一人遊びが好きで物作りが得意ということに気付きます。
またルーシーは星が好きで、星が出ると一人でも夢中になって星の数を数えて星に興味を示し、ライナスに星のことを教えます。
1952年11月、ルーシーはチャーリーブラウンに「ボールを支えてくれればいいんだよ、ルーシー、ぼくが走ってきて蹴るから…」と言われ、この時ルーシーのチャーリーブラウンへのフットボールどかしのいたずらがひらめいて始まったのです。
ルーシーからチャーリーブラウンへのフットボールどかしのいたずらは、一年に一回アメリカンフットボールの時期(秋)に必ず行われます。
このいたずらは決していいことではありませんが、その後ずっと果てしなくずっと続くところをみると、ルーシーとチャーリーブラウンが仲がいいという証だと思います。
1953年1月、ルーシーはシュローダーがおもちゃのピアノを弾いている所に居ます。
その時シュローダーがくるみ割り人形の組曲「スイート」を弾いていたところ、ルーシーはシュローダーの言う「スイート」がつまりはシュローダーが自分のことを「カワイコちゃん」と言っているのだと思い、こんなに嬉しいことは生まれて初めてと言い喜びます。
このことでルーシーはシュローダーが大好きになりました。
そしてルーシーはシュローダーがおもちゃのピアノを弾いているそばに居ることが楽しくなり、シュローダーに自分の存在をアピールすることに夢中になります。
そして徐々にルーシーはシュローダがおもちゃのピアノを弾いている所に行く回数が増え、 いつもシュローダーのおもちゃのピアノにもたれかかって寝そべっています。
またルーシーは幼い頃からチャーリーブラウンとゴルフで遊びます。
ルーシーはゴルフがとても上手でチャーリーブラウンが驚く程です。
野球、テニス、ローラースケート、凧揚げ、アイススケート等、ルーシーはスポーツに親しみ特に縄跳びが好きです。
ルーシーは家の中で声が大きくママから「ガミガミ言わずに、晩ごはん食べなさい!」と言われ、ルーシーは「ガミガミじゃない…歌ってたの!」と言い返します。
ルーシーはガミガミ屋賞で三年連続世界一になっている程のガミガミ屋さんです。。
ルーシーはスヌーピーとも良く遊びます。
1952年10月、スヌーピーがシュローダーのおもちゃのピアノに合わせてハッピーダンスを踊り始めた頃は、ルーシーも皆と一緒にスヌーピーのハッピーダンスを見て喜びます。
しかし1956年9月、スヌーピーのハッピーダンスに対してルーシーは「やめて!いますぐやめて!問題だらけのこの世界で、あんたがそんなに幸せでいていい権利はないのよ!」と言い、スヌーピーのハッピーダンスをやめさせようとします。
それでもルーシーは普段ダンスを踊っていない時のスヌーピーのことは可愛がります。
そしてルーシーはスヌーピーと仲良くダンスを踊ったこともあり、スヌーピーはルーシーのことをダンスが上手と言い褒めています。
チャーリーブラウンの妹サリー(1959年5月26日生まれ)が生まれ、名前がサリーに決まった時ルーシーはチャーリーブラウンに「可愛くて優しくて綺麗でたぶんちょっとはにかみやの女の子を思わせるわ」と言っています。 これはルーシーからの最高の褒め言葉です。
サリーに名前が決まったおめでたい時に、ルーシーはチャーリーブラウンにおめでとうの気持ちを込めています。
そして1959年8月21日、サリーは乳母車でチャーリーブラウンに野球場に連れて来られて初登場します。
チャーリーブラウンはメンバー達から野球をやってよと言われます。
そんな中ルーシーは「わたしにはわかるわ」「わかるわからないの問題じゃないのよ」「単に昔ながらのことなの」「まあ、ああした献身が人格を作るってことは認めざるを得ないわね…」と言います。
ルーシーはサリーの子守をするチャーリーブラウンに、野球チームのメンバーの中で唯一理解を示します。
ルーシーは面と向かってバイオレットと口喧嘩することがありましたがルーシーが勝ち、口喧嘩では誰にも負けないルーシーです。
そんな強気なルーシーですが、チャーリーブラウンがルーシーに「ぼくは思いやりを心から信じてる…他の人に対してだけでなく、動物や魚や鳥などすべての生き物に対して思いやりを持つべきだ…」と言うと、ルーシーは「あなたもわたしも優しい心を持ってるのね、チャーリーブラウン…」と言います。
チャーリーブラウンの真面目な言葉に同感するルーシーは、やはり本質はチャーリーブラウンと同じように優しいのだと思います。
ルーシーの思いやりの気持ちは心の相談室へと続いていきます。
②【ルーシー 意地悪は見かけだけ本当は優しい】心の相談室
1950年代半ばから後半にかけてパティやバイオレットがチャーリーブラウンをいじめている時、ルーシーはチャーリーブラウンと同じTシャツを着てチャーリーブラウンがいじけている真似をしてパティやバイオレットの前で面白がっています。
しかしルーシーはバイオレットやパティやバイオレットと一緒になっての意地悪三人組になったのではありません。
もしルーシーが本当に意地悪だったらパティやバイオレットとのいじめ仲間に加わるところです。
ルーシーがチャーリーブラウンにそっけなく話すのはいつものことでいじめとは違います。
そんな中ルーシーは、1959年3月27日、心の相談室(5セント医師在室中)を始めます。
チャーリーブラウンはよくルーシーの心の相談室へ通いますが、ルーシーは相手のことを考えて話し相談の内容によってそれなりの対応をします。
ルーシーの心の相談室は40年間も続くのです。凄いことですね。
患者さんとして主にチャーリーブラウン、ライナス、時にはスヌーピーが相談に行きます。
変動しますが1セントは約1円として5セントは約5円です。
ルーシーは何のために心の相談室を始めたのでしょうか。お小遣い稼ぎのためでしょうか。それとも悩んでいる仲間を支えたいという気持ちからでしょうか。
これはこの目的のどちらかということではなく、両方がルーシーの目的だと思います。
悩んで苦しんでいる仲間に目を付けてそこからお金を取ろうなんていう気持ちがルーシーに強いとは思えません。
時にはルーシーはすぐに5セントを要求することもありますが…。
心の相談室でのルーシーの助言は短い時もありますが、短くても悩んでいる仲間の心に残ればいいと思います。
ルーシーは心の相談室でそっけない言い方ではあっても基本的に意地悪はしませんが、クリスマスの後は例外です。
1965年12月26日、心の相談室へ来たチャーリーブラウンが気が滅入っていると言うとルーシーは不機嫌そうに「しっかりしなさいな」と言った後「さあ、さっさと行って、わたしをひとりにして!」と言いチャーリーブラウンを追い帰してしまいます。
ルーシーはクリスマスの後は落ち込んでしまうと言います。
ルーシーは寂しがり屋さんで、賑やかだったクリスマスが終わると寂しくなってしまうのですね。
③【ルーシー 意地悪は見かけだけ本当は優しい】球を取れた
ルーシーは野球チームで外野(ライト)にいても、自分から球を取りに行かず突っ立っているだけです。
そんなルーシーですが球を取れたことが数回あります。
ルーシーはチャーリーブラウンに言われる通りにグローブをその場で構えていたところ、運よく球がグローブに入ったのです。
誰でもできそうなことでもルーシーにとってはめったにない珍しいプレーです。
ルーシーは球を見てもいず、野球の試合の場には居てもプレーをしていないのです。
ルーシーは野球には興味や関心が無いということですね。
④【ルーシー 意地悪は見かけだけ本当は優しい】怒らず喜ぶ
ルーシーは大好きなシュローダーに自分の写真を渡します。
そしてその写真をどうしたかとルーシーがシュローダーに聞いたところ、シュローダーは悪ぶりもせず「捨てたよ」と答えますが、ルーシーは怒りません。
それどころかルーシーはシュローダーに自分の写真を触ってもらったと言い喜ぶのです。
自分の写真に触られたことだけで喜ぶとは、ルーシーはどれ程シュローダーのことが好きなのでしょうね。
⑤【ルーシー 意地悪は見かけだけ本当は優しい】すねてみたけど
ルーシーはビーンバッグチェアの中にすっぽり入り、足だけを上に出しすねているポーズです。
ライナスはルーシーのこの様子でルーシーの機嫌が悪いことがすぐに分かります。
そんなルーシーですが実は時々周囲を見回し、誰か自分を気にかけてくれないかと内心思っているのです。
ルーシーはライナスまたは遊びに来たチャーリーブラウンに自分に気付いてもらいたくて、すねてはみたけど本当は人からかまってほしがり屋さんなのです。
⑥【ルーシー 意地悪は見かけだけ本当は優しい】ライナスの世話をする
1955年1月、ルーシーはライナスが安心毛布を持っていると気に入らず、無理やりライナスから安心毛布を奪い取ろうとします。
しかし、その安心毛布をルーシーはライナスのために一週間に一度洗濯しています。
1959年11月の月曜日、月曜日はライナスの安心毛布の洗濯の日です。
ライナスは安心毛布の洗濯中、イライラしてもう安心して過ごせないと言い遂に「アギャアアア!」と叫びます。
そのためルーシーも一刻も早くライナスに安心毛布を渡そうと必死です。
ルーシーはライナスに「頑張って!持ってきたわよ!」と言い大急ぎで安心毛布を渡します。
ルーシーは「洗濯機から乾燥機へ、そしてあなたへ!」と言いライナスのために一生懸命です。
安心毛布を受け取ったライナスは一瞬にして安心を取り戻します。
ルーシーはライナスにガミガミ言ってもライナスの世話をする面倒見のいいお姉さんです。
ルーシーはチャーリーブラウンに安心毛布のことを精神的止血機と言います。
ライナスが体調が悪い時やライナスの手にとげが刺さったという時でも、ルーシーはせっせとライナスの世話をします。
1959年10月ハロウィンで、ライナスはカボチャ大王に手紙を書きカボチャ大王に夢中になります。
翌年1960年10月下旬、ルーシーはカボチャ大王を信じるライナスにカボチャ大王は存在しないことを分からせようと「カボチャ大王は存在すらしないのよ!」と言います。
ルーシーはライナスがカボチャ大王を信じて夢中になっているので心配になり、ライナスからカボチャ大王を切り離そうとします。
その後延々とハロウィンの度にルーシーはチャーリーブラウンと、ライナスがカボチャ大王に夢中になることに対して呆れはしますが気にしています。
1962年2月、ライナスが眼科へ行きメガネをかけて来ました。ライナスは近視らしいとのことです。
この時メガネをかけたライナスを見てルーシーは悲しがります。
そしてルーシーはチャーリーブラウンに「ライナスが新しいメガネをかけて来た時は泣けそうだった」「まるで小さなフクロウのようだった」「はりさけそうだった」「ライナスには言わないで」と言います。
この弟思いの優しいルーシーが本当のルーシーだと思います。ライナスはルーシーに思われて幸せです。
⑦【ルーシー 意地悪は見かけだけ本当は優しい】スヌーピーにアイスホッケーを教える
1968年1月、ルーシーはスヌーピーにアイスホッケーを教えます。
ルーシーはスヌーピーに試合の始めに「フェイス・オフ」することから教えます。
その後スヌーピーはメキメキとアイスホッケーをできるようになっていきますが、最初が肝心というその最初をルーシーがスヌーピーに教えたのです。
野球では真剣にやらないルーシーですが、アイスホッケーでは初心者のスヌーピーに教えることができるのです。
⑧【ルーシー 意地悪は見かけだけ本当は優しい】雪ダルマに優しい
1970年2月、ルーシーの家の庭に大きな三段の雪ダルマがあります。
ルーシーは夜、眠る前、外で雪ダルマに「朝になったら、また会おうね…おやすみ!」と声をかけ、その後家の中で窓から雪ダルマを眺め「雪ダルマが可哀そう…一晩中ひとりぼっちで庭に立ってるなんて…」と言います。
するとすかさずそばにいたライナスは外に行き、雪ダルマを一人ぼっちにしないようにと雪ダルマの横に立つのです。
人前では意地悪なルーシーですが本当は優しいのです。
ライナスはルーシーの後ろに居て、その優しいルーシーをしっかり見ています。
⑨【ルーシー 意地悪は見かけだけ本当は優しい】リランの世話をする
1972年5月23日生まれのルーシーの2番目の弟リラン(Rerun)が、1973年3月26日に初登場します。
ルーシーは2番目の弟までいらなかったと言っていましたが、実際はせっせとリランの世話をします。
ルーシーは1才のリランに外の世界を見せると言い、リランを外に連れ出し野球チームに連れて行き、チャーリーブラウンに頼んでその日はリランにレフトを守らせます。
まだ哺乳瓶を抱えたリランです。
リランという名前は、再放送という意味でルーシーが発想し、ライナスが名付けた名前です。
家の中でもルーシーはリランと一緒に過ごし、外でも庭造りでスコップの使い方をリランに教えたりと世話をします。
ルーシーのお陰でリランはいつの間にか兄弟で中心的な存在になっています。
⑩【ルーシー 意地悪は見かけだけ本当は優しい】スヌーピーの小説の感想を言う
1969年7月、スヌーピーがタイプライターでの小説書きを始めると、ルーシーはスヌーピーのことを気に留め、スヌーピーの犬小屋に来てスヌーピーの書いた論文や短文を読んで感想を言います。
ルーシーのスヌーピーの小説への感想ははっきりしていて「感情ってもんがないわ!」と言い、ルーシーなりにスヌーピーの小説の質を向上させようとします。
スヌーピーがいい文章が書けたと思える時はルーシーはスヌーピーを褒め、ルーシーがスヌーピーの小説をチェックしに来る回数は増していきます。
⑪【ルーシー 意地悪は見かけだけ本当は優しい】まとめ
PEANUTSでルーシーは活発で意外な優しいルーシーが沢山の場面で見られます。
ルーシーはシュローダーに「わたしの性格は表面には現れてないの…ほんとのわたしは深いのよ…でもわたしっていくら時間かけても理解するには値するわ…」と言っています。
ルーシーという人物はこの言葉の通りだと思います。
ガミガミ言わない時のルーシーの顔はほのぼのしていてとても可愛いです。
ルーシーは仲間に思ったことをはっきり言ってしまいますが、その場その場でわきまえていて根は意地悪ではないと思います。
ルーシーはガミガミ言うのでそこがどうしても目立ってしまいます。
元気がない時のルーシーはライナスに相談を持ち掛けることもありしょんぼりしているので、私はルーシーが威張っている時の方が安心でルーシーが元気ないと心配になります。