PEANUTSで、1954年6月1日にライナスは安心毛布を持ち始めて以来、延々と安心毛布を持ち続けています。
ライナスにとって安心感を与え落ち着かせてくれるもの、愛着を持って執着する救命具の役目をするものが安心毛布なのです。
ライナスは安心毛布を今はまだ手放せません。
①【ライナスの安心毛布 今はまだ手放せない】人それぞれの執着物
ライナスの初登場は、1952年9月19日で何とかお座りができる赤ちゃんの時です。
そしてライナスはハイハイや一人遊びができるようになった頃、ホッペに子供用の毛布をスリスリしながら毛布を握って座っています。
それを見たチャーリーブラウンがルーシーに、ライナスは何故毛布を握っているのか聞いたところルーシーは「さあ…たぶん安心するからじゃないかしら…」と答えています。
ルーシーはチャーリーブラウンに、ライナスが毛布を持つだけで安心するにはコツがあり、毛布の端っこでほっぺたを撫でて、もう片方の端っこで耳を撫でるのだと言います。
ルーシーはライナスの姉、よくライナスのことを見ています。
つまり安心毛布を持つときは、正確には両手を使うということです。
ライナスの安心毛布は綿フランネルでできています。
ライナスの場合安心を得るために愛着を持っているものが毛布ということで、子供っぽいを通り越して赤ちゃんぽいため、ママに取り上げられたりルーシーにいやみを言われたりします。
いつも毛布を持っているライナスは見た目がカッコ悪いのです。
しかし誰でも安心するために何かに依存しているもので、ライナスの場合はそれがたまたま毛布ということでひんしゅくをかい目立ってしまいますが、全然悪い事ではないと思います。
ライナスも時と場合によっては安心毛布を持たないでいられることもあります。
安心毛布はいずれいつかは手放すものなので、持っていたい間は持っていればいいと思います。
とはいえライナスは野球をする時も安心毛布を持っていますが、安心毛布をたたんだり広げたりで野球に集中できません。
でもライナスは、安心毛布が無いと安心して野球場にもいられないのでしょうから、仕方ありません。
ライナスは姉ルーシーから受ける圧力にいつも耐えていて疲れるのだと思います。
安心毛布を持ちながらライナスは「本当に必要なのは感情のはけ口だよ!」と言っています。
②【ライナスの安心毛布 今はまだ手放せない】スヌーピーのいたずらの餌食
ライナスが少し成長して赤ちゃんから幼児になった頃は、ちょうどスヌーピーも一回り体が大きくなり、まさにいたずらの真っ盛りです。
ライナスの安心毛布を待っていたものは、スヌーピーがライナスから猛スピードで安心毛布を奪うといういたずらです。
あまりにも速いスヌーピーの安心毛布を持ち去る動きに、ライナスは防ぎようがありません。
ライナスとスヌーピーとで凄まじい追いかけっこの連続です。
周りに誰かいるとしたら、騒々しくてたまったものではありませんね。
ライナスとスヌーピーの安心毛布の奪い合いに一番迷惑しているのは、スヌーピーの犬小屋だと思います。
スヌーピーの犬小屋はライナスやスヌーピーに突進されて、大ダメージを受け転がって木に激突し破壊したこともあります。
また安心毛布の先をライナスがつかみ、スヌーピーに何回も振り回されたりもするので、危ないことといったらありません。
そうかと思えばスヌーピーはそっとライナスのところに忍び寄り、じわじわといつの間にかライナスの安心毛布を敷いて自分が寝ていたりします。
そういう時はライナスは溜息をつくしかありませんが、安心毛布が目の前にあるので追いかけっこにはならなくて済みます。
③【ライナスの安心毛布 今はまだ手放せない】仲間の反応はマヌケ毛布で統一
ライナスの安心毛布は、バイオレットからは「マヌケ毛布」と言われます。
毛布を持っているライナスが、バイオレットにはマヌケに見えるのです。
またライナスは野球の試合中に安心毛布で自分がグルグル巻きになり、監督のチャーリーブラウンから「キミのマヌケ毛布にはうんざりだよ!」とまたしてもマヌケ毛布と言われています。
ルーシーからは家の中で「そのマヌケ毛布を引きずりまわすのやめられないの!!!?このオタンコナス」と怒鳴られています。
そしてルーシーから安心毛布を取り上げられたライナスは、みるみるうちに顔が引きつり具合悪くなっていきます。
ルーシーはライナスの安心毛布を見るとイライラの原因になるので、ルーシーにとっては安心毛布が見えることがよくありません。
唯一の例外はサリーで、サリーは安心毛布を持ったライナスを赤ちゃんのようで可愛いと思い、サリーはライナスのことを気に入るのです。
そしてサリーはライナスのことを、わたしの可愛いバブーちゃん(赤ちゃん)と呼ぶようになります。
ライナスはサリーにバブーちゃんと呼ばれることを、とても嫌がっています。
④【ライナスの安心毛布 今はまだ手放せない】洗濯が待ちきれない
ライナスの安心毛布が見当たらずルーシーに聞くと、ママが外に干したとのことですが、ライナスは安心毛布が渇くまで待ちきれず、外に行き干してある安心毛布の下に行って安心毛布をホッペにスリスリします。
ライナスは、もう片方の右手は指しゃぶりをしています。
またルーシーが安心毛布を洗濯して、ライナスは乾燥機から出したばかりの安心毛布を待ち構えていますが、熱くて使えませんがそばに安心毛布があるだけでもライナスは気が休まるのです。
他の日にはルーシーが安心毛布を洗濯している時、とうとうライナスは落ち着いていられずパニックになり、 ルーシーは目を回してのびてきつつあるライナスに「頑張って!いま乾燥機よ!」と必死で声を掛けます。
ライナスはやっとルーシーから渡された安心毛布をキャッチすると、途端に落ち着きを取り戻します。
ライナスが落ち着かなくて具合悪くなると、ルーシーも大変な思いをします。
安心毛布の洗濯の日は、ライナスにとっては耐えることで精いっぱいの日です。
⑤【ライナスの安心毛布 今はまだ手放せない】非常事態
ライナスは安心毛布が見当たらなくなった時はいつも探しますが、それでも安心毛布が見つからない時は、電気毛布や脱衣室のバスタオル、ある時はスヌーピーの耳までも安心毛布の代わりにし、ホッペにスリスリします。
ルーシーがいきなりライナスの安心毛布を取り上げて地面に埋めてしまったことがあり、自分で土を掘り起こして見つけようとしても見つけられず、二週間後にスヌーピーが安心毛布の匂いを嗅ぎつけて見つけてくれました。
二週間地面の中に埋められていた安心毛布はボロボロですが、それでもライナスは嬉しそうにいつものように安心毛布をホッペにスリスリしています。
ライナスのおばあちゃんは安心毛布嫌いで、ライナスの家に来てすぐにライナスから安心毛布を取り上げ、代わりに1ドルくれたとライナスは言います。
ライナスのおばあちゃんは子供に安心毛布を持たせるのは、バカげていると考えているのです。
しかしライナスは「子供から安心毛布を取り上げたらどうなるかってこと、大人はまったくわかっちゃいないんだ…」と言います。
さらにライナスは「ぼく呼吸困難になって…胸が詰まったようで…ヨレヨレなんだ…」と言いライナスは布巾を使って急場をしのいでいます。
ライナスにとっての安心毛布をルーシーは精神的止血機と言いますが、その通りです。
安心毛布を取り上げられたらライナスは安心が無くなるので、一大事です。
⑥【ライナスの安心毛布 今はまだ手放せない】いつかは手放す日が来る
ライナスはふとした時に、安心毛布を手放そうと思ったことが何度かあります。
しかしすぐにライナスは気が変わり、ライナスは安心毛布無しでは数分ももちません。
チャーリーブラウンが安心毛布を持っているライナスを見て「ライナスもかわいそうに…あと数年で毛布を取り上げられるんだ…」と言います。
でもきっとそのころはライナスも大きくなっていて、自然に何か別のものに夢中になることができるようになっていくと思います。
例えばライナスは物作りが得意で好きなので、もっと物作りに夢中になるとかです。
物作りをして遊んでいる時のライナスは、楽しそうで生き生きしています。
毛布を持っていたら物作りはできないので、毛布を持っている時間なんか無いと思える程、何かライナスに向いているものが見つかればしめたものです。
先のことは分かりませんが、今ライナスが無事に過ごすことが大切で、安心毛布がライナスの無事を助けてくれているのですから、今のところはそれでいいと思います。
⑦【ライナスの安心毛布 今はまだ手放せない】まとめ
PEANUTSで、ライナスが安心毛布を持つ理由は誰もが同じような経験をしてきていると思うので、ライナスの気持ちは人から理解されやすいと思います。
女の子のキャラクター達はお人形やぬいぐるみを可愛がったり、ルーシーは機嫌が悪くなればビーンバッグチェアに行ったり、シュローダーはおもちゃのピアノを手放しません。
人それぞれ落ち着く手段があり、一人一人違いますがそれでいいと思います。
安心に至る対象が毛布ということでライナスのはカッコ悪く見えてしまいますが、今はまだありのままのライナスでいいと思います。