PEANUTSでチャーリーブラウンの家の外には、郵便受けが立っています。
チャーリーブラウンはバレンタインやクリスマスの度に、カードが届いていないかとかすかな期待をして、郵便受けを確認することを欠かしません。
普段の日のチャーリーブラウンは、ラブレターを密かに待ち焦がれています。
スヌーピーにとっては郵便受けは二番目の寝場所になっています。
そしてチャーリーブラウンは気付いていませんが、郵便受けは感情表現をします。
①【郵便受けは知っている 待ち焦がれる手紙】スヌーピーのもう一つの寝場所
スヌーピーは基本は犬小屋の上で寝ますが、もう一つお気に入りの寝場所があります。そこはチャーリーブラウンの家の郵便受けの上です。
郵便受けの上は平らで大きさもスヌーピーが寝るのにちょうどいい大きさです。
チャーリーブラウンも、この田舎っぽさのある外に立っている郵便受けがお気に入りです。
チャーリーブラウンは外に立っている郵便受けの、ほのぼのしているところに惹かれるのでしょうね。
渡り鳥達がスヌーピーの犬小屋の上に巣ごと住み着いた時、巣の中に卵まであるのでスヌーピーは居場所に困り、寝る時は郵便受けの上に行くのです。
郵便受けはスヌーピーに居場所を提供してくれます。
まだタイプライターでタイピングを始める前のスヌーピーは、兄弟姉妹との連絡を取りたいため、チャーリーブラウンに頼んで自分が生まれたデイジーヒル子犬園に手紙を書いてもらいます。
スヌーピーは返事の手紙が来るのが待ち遠しくて、郵便受けに入って顔だけ出して待っています。
郵便受けはスヌーピーの体が入るのにちょうどいい大きさで、郵便受けのふたを開けるとふたは斜め下に下がり、郵便受けから出たスヌーピーの顔をうまい具合に支えてくれます。
郵便受けの中に居てディジーヒル子犬園からの返事の手紙が来た時は、跳び上がって喜ぶスヌーピーです。
返事の手紙にはスヌーピーの兄弟達の居場所が書かれています。
②【郵便受けは知っている 待ち焦がれる手紙】バレンタインカード
沢山のバレンタインカードでチャーリーブラウンの家の郵便受けの中がいっぱいです。
チャーリーブラウンはそれらがバレンタインカードだと分かり大喜びです。
とても多くの枚数でチャーリーブラウンが郵便受けのふたを開けると、一気に沢山のバレンタインカードが溢れ出て来ました。
ところがどのバレンタインカードもスヌーピー宛です。
一枚一枚チャーリーブラウンが宛名を確認しますが、とうとう全部スヌーピー宛でした。
バレンタインカードは積み重ねたら、スヌーピーが二本足で立った時の背丈の二倍程になります。
チャーリーブラウンにはバレンタインカードは一枚も届きませんでした。これではチャーリーブラウンはつまらないですね。
スヌーピーにはスヌーピーを知るメスのビーグル犬仲間や、めったに会えない人間の女の子達からバレンタインカードが沢山届きます。
チャーリーブラウンは好意を持っている赤毛の女の子にバレンタインカードを書きますが、手渡す練習をしても手渡すことができず結局匿名で郵送します。
そのためチャーリーブラウン宛に赤毛の女の子から返事が来るはずはありません。
その後またしても郵便受けに届いた沢山のバレンタインカードは、全てスヌーピーへのものです。
スヌーピーが一枚ずつ差出人の女の子の名前を読み上げるので、チャーリーブラウンはイライラし、ついに落ち込んでうなだれてしまいます。
チャーリーブラウンは赤毛の女の子からのバレンタインカードに期待して、郵便配達のない日曜日でも郵便受けの下で待っていたり、普段の日は気になると郵便受けに行って郵便受けの中の確認をします。
何故チャーリーブラウンには毎年バレンタインカードが来ないのでしょうか。私には分かりません。 可哀そうなチャーリーブラウンです。
私なら毎年真っ先にチャーリーブラウンにバレンタインカードを書くと思いますが。私は、チャーリーブラウンの大大大ファンだからです。
もしかしたら郵便の神様がいるとして、絶対本命の相手からのカードしか、チャーリーブラウンには送らないようにしているのかもしれませんね。
チャーリーブラウンは自分にはバレンタインカードは来ないと思いつつも、もし来た時はその場に居たいという気持ちから、郵便受けの下に小さなテントを張りそこで待つこともあります。
郵便受けはチャーリーブラウンを見ています。
そしてチャーリーブラウンにバレンタインカードは来ることはなく、確認の為チャーリーブラウンは郵便受けの奥まで頭を入れ過ぎて、頭が抜けなくなって困ったこともあります。
③【郵便受けは知っている 待ち焦がれる手紙】出版社からの返事
スヌーピーはタイプライターで小説を書くようになってから、自分を世界的に有名な作家と想定し、小説の原稿を出しにいそいそとポストへ行きます。
そしてスヌーピーは今度は郵便受けの中に入り、顔を外へ出さずにふたを閉めて、郵便受けの中で出版社からの返事を待ちます。
スヌーピーはその方が落ち着くのですね。
郵便受けの中を確認に来たチャーリーブラウンは、中にスヌーピーが居ると思わず驚きます。
小説の編集社からスヌーピーの原稿は必要とされないという返事が来た時、とうとうスヌーピーはかんしゃくを起こして、郵便受けを蹴ったり突進したり踏み潰して壊してしまいました。
スヌーピーは短気なところがあり、怒るとブレーキが効かなくなることがあるので、困ったものです。
そのうちにスヌーピーは、編集社から小説の原稿が返されることに慣れてきてしまいます。
出版社から投稿の返事でスヌーピーの小説の出版が決定したという通知が来ます。
スヌーピーは両耳をピンと立てニコニコします。
しかし初版の印刷部数は一部ということで、後日売れなかったため絶版になったという通知が来ます。
それでもスヌーピーはくよくよしないで執筆を続けます。
④【郵便受けは知っている 待ち焦がれる手紙】クリスマスカード
ウッドストックは郵便受けにずっと座ってさえいれば、クリスマスカードがもらえると思っています。
スヌーピーはそんなウッドストックを「純真だなあ」と言って眺めています。
すると本当に郵便受けで座って待っていたウッドストックに、沢山のクリスマスカードが届いたのです。
それを見たスヌーピーはすかさずウッドストックを真似て郵便受けの中に座るのです。
プーチーという女の子でデイジーヒル子犬園でスヌーピーが小さい時に一緒に遊んだ子がいますが、そのプーチーからスヌーピーにクリスマスカードが届いてしまいます。
スヌーピーはプーチーから昔スヌーピーが嫌がることをされ、プーチーのことを嫌っています。
チャーリーブラウンからクリスマスカードがプーチーから来ていると聞かせれ、また近日中にプーチーがスヌーピーの所に立ち寄ると聞かされ、スヌーピーは嬉しくなさそうです。
仲間達はクリスマスが近づくと、サンタクロースに欲しい物のお願いの手紙を書きます。
しかしそれらの手紙はサンタクロース宛なので住所はありません。
そのため仲間達がサンタクロース宛で書いてポストに投函した手紙は、未開封のまま、全部自分の家の郵便受けに返送されてくるのです。それは仕方ないですね。
⑤【郵便受けは知っている 待ち焦がれる手紙】ラブレター
スヌーピーは郵便受けの奥まで顔を入れて中を確認しても、ラブレターが入っていないと不機嫌になる時があります。
不機嫌になったスヌーピーが郵便受けに「もし今日、そんなかに僕宛のラブレターがなかったら、おまえを隣の郡まで蹴っとばしてやるぞ!!」と言うと、何と郵便受けはスヌーピーに一通のラブレターを吹き出します。
びっくりしますね。郵便受けには感情があるのですね。郵便受けはスヌーピーを怒らせたらまた壊されると思うのだと思います。
機嫌が悪くない時のスヌーピーは郵便受けの下で座って、ラブレターが来るのを待ちます。
しかしチャーリーブラウンからそんなことしたってラブレターは来ないと言われます。チャーリーブラウンはその道の専門家だと自分のことを言います。
またスヌーピーはラブレターが来た時は、郵便受けを触ると郵便受けが温かいので、ラブレターが来たことが分かるのだそうです。
まるで郵便受けが、スヌーピーへのラブレターを温めているようですね。
⑥【郵便受けは知っている 待ち焦がれる手紙】言葉に反応する
ラブレターを待ち焦がれるチャーリーブラウンは、毎日のようにラブレターが来ていないかと郵便受けに確認に行きます。
チャーリーブラウンはペパーミントパティとマーシーの一人一人から、好きですという内容の手紙が届きますが、二人に対しては友達から来た手紙という意識で受け止め、恋人からのラブレターという意識を持ってはいません。
チャーリーブラウンはいくら待ってもラブレターが来ないため郵便受けに向かって「もう、なんでさ!」と聞き、郵便受けに「郵便受けってのは大きな口してるくせに、ひとこともしゃべらないんだな…」と言います。
すると郵便受けはチャーリーブラウンが家の中に戻ろうとして後ろ向きになった時に、チャーリーブラウンに「べえ!」と言うのです。
やはり郵便受けには感情があるのです。
郵便受けは気に入らないことを言われたら、仕返しの言葉を言うのです。チャーリーブラウンはそのことに気付いていません。
またチャーリーブラウンは、自分宛のラブレターを受け取るの為の郵便受けとして、自分の家の郵便受けがその役目をしていないとして「でもこれは違う…マヌケな郵便受けめが!」と腹いせに言います。
すると郵便受けは、やはりチャーリーブラウンが家の中に戻ろうとして、チャーリーブラウンが背を向けてから「マヌケなガキめが!」と思うのです。
言われたことに対しては目には目をで言い返す郵便受けです。
郵便受けをあなどれません。
⑦【郵便受けは知っている 待ち焦がれる手紙】まとめ
PEANUTSでチャーリーブラウンは郵便受けの中をせっせと綺麗にしています。
チャーリーブラウンは郵便受けの中は、ラブレターが来た時のために、いつも綺麗にしておくのだと言います。
チャーリーブラウンは自分にラブレターをくれる人の気持ちを大切にして、綺麗な郵便受けで迎えたいと思うのでしょうね。
どこまでも優しいチャーリーブラウンです。
チャーリーブラウンの人格は思いやりの固まりですね。
そしてチャーリーブラウンは(ラブレターを)「もし一通でももらったら、どうすればいいか分からないよ…」とサリーに言います。
郵便受けは郵便受けの内部を綺麗にするチャーリーブラウンのことを見ていますから、いつかきっと望みが叶ってチャーリーブラウンに素敵なラブレターが届くと思います。
チャーリーブラウンは、人を愛して愛されるということに夢を託しているのですね。ラブレターとは愛の手紙、チャーリーブラウンの人生はこれからです。