PEANUTSでバイオレット(Violet)は、1951年2月7日に初登場します。1950年代、1960年代に大活躍しています。
バイオレットの最初の髪型は、三つ編みにリボンを付けたお下げ髪でしたが、まもなくショートポニーテールになります。髪の色は黒です。
バイオレットはパティと仲が良く、スヌーピーのことが大好きでスヌーピーをとても可愛がります。
バイオレットは成長の過渡期にチャーリーブラウンに意地悪ばかりしていますが、いずれは成長していきます。
①【バイオレット 成長の過渡期】スヌーピーのことが大好き
1951年2月7日、チャーリーブラウンとスヌーピーがいるところに初登場のバイオレットがいて、バイオレットはまだ子犬の可愛らしいスヌーピーに「あら、こんにちは!」と言い自己紹介します。
バイオレットは可愛いスヌーピーが気に入った様子です。
バイオレットがまだ三つ編みのお下げ髪の頃、子犬のスヌーピーも交えて、おにごっこ、なわとび等、そしてすでに野球もして皆で遊んでいました。
当時の仲間は、チャーリーブラウン、ルーシー、スヌーピー、パティ、シュローダー、シャーミー、ライナスです。
初期の頃はまだライナスがハイハイしています。
バイオレットは髪型がポニーテールになると、少しお姉さんらしくなりました。
バイオレットはこの普通のポニーテールがお気に入りで満足だと言います。
シュローダーがおもちゃのピアノを弾き、それに合わせてスヌーピーが皆の真ん中で二本足でのハッピーダンスを踊り、皆で手拍子し大喜びです。
その後も特にバイオレットとパティは、スヌーピーのハッピーダンスが大好きで「もっともっと」「素晴らしい」と二人で拍手をし再び大喜びです。
スヌーピーも可愛がってくれるバイオレットが大好きで、チャーリーブラウンとバイオレットが二人でスヌーピーを呼ぶと、スヌーピーはチャーリーブラウンではなく、喜んでバイオレットに飛びつくのです。
しかしそれには訳があり、バイオレットは耳にキャンディを隠してずるをしていたそうです。
バイオレットは自分でそれをチャーリーブラウンに言い謝るのですから偉いです。
PEANUTSの初期の頃、バイオレットは多く登場し大活躍しています。
②【バイオレット 成長の過渡期】パティと仲良し
1951年2月24日、お下げ髪の頃のバイオレットは泥パイを作ります。
泥パイとは、その名の通り、泥でできたパイのことです。
そしてバイオレットは泥パイ作りが得意になっていきます。
バイオレットはパティと一緒にいることが多く、パティと二人での泥パイ作りで、泥だらけになりながら大はしゃぎです。
女の子同士での泥パイ作りのおままごとは楽しそうで何よりです。
二人は女の子で見た目とても可愛く、初期のPEANUTSに花を添えているという存在に見えます。
バイオレットはチャーリーブラウンの部屋に掛けられているスヌーピーの写真が大きく、その横にバイオレットの小さい写真が掛けられているのを見て、チャーリーブラウンに仕返しの意地悪をしたりします。
バイオレットはルーシーの話し相手になったり、ルーシーと二人で遊ぶ事もあります。
バイオレットはルーシーと口喧嘩にもなりますが、ルーシーにはかないません。
そしてバイオレットはパティと二人で、だんだんエスカレートしていくものがあり、それはチャーリーブラウンやピックペンに対しての意地悪です。
バイオレットはシャーミーに意地悪することはありません。
バイオレットはシャーミーには嬉しそうにバレンタインカードを渡すくらいですから、シャーミーのことはお気に入りの一人なのですね。
バイオレットがシャーミーと並んで楽しそうに歩くのを見たルーシーがチャーリーブラウンに「ねえ、あの二人がいつか結婚したとしても、私おどろかないわ…」と言う程バイオレットはシャーミーと仲がいいのです。
バイオレットはパティと二人の時でも一人の時でも、チャーリーブラウンにわざとらしい意地悪を繰り返します。
バイオレットはパティと二人でチャーリーブラウンのどこが嫌いか言い、自分達が一致していると嬉しそうにするのです。
一体どういうことなのかと思ってしまいますね。
③【バイオレット 成長の過渡期】チャーリーブラウンへの意地悪
バイオレットはチャーリーブラウンのことを「なつかしのうすのろチャーリーブラウン」と言い、パティと二人で、チャーリーブラウンが近づいてくると追い払ったりします。
追い払わない時はバイオレットはチャーリーブラウンに面と向かって「どうしてみんなから嫌われているか考えてみたことあるの?」「私!あなたの友達には、絶対なりたくないの!」「あなたって何やってもだめね」「のろま」等と平気で言います。
チャーリーブラウンはこんなに言われて大丈夫でしょうか。
バイオレットに「チャーリーブラウン、私達パーティーするんだけど、あなたは招待しないわよ」と言われた時のチャーリーブラウンは、さすがに身に応えた様子で「チェッ」と言い、シャーミーが「気にするなよ…彼女最低だよ…」とチャーリーブラウンを支えます。
その時のチャーリーブラウンは大声で「いやだよー!!面白くないよー!」「彼女がボクに意地悪するたびに、何となくされてやらなくちゃいけないような気になるんだ」と言います。
チャーリーブラウンはバイオレットに意地悪されても仕方なく我慢しているのです。
ところがそんな日々の中、バイオレットはチャーリーブラウンと二人で本の話をしたり、バイオレットとチャーリーブラウンが二人で遊ぶこともあるのです。
バイオレットはチャーリーブラウンに意地悪したかと思うと、普通に話したり普通に遊んだりを、交互に繰り返すのです。
バイオレットが特に意地悪がひどいと思ったのは、バイオレットがチャーリーブラウンに「あなたは完全じゃないわ、だから本当に好きになれないの」と言ったことです。
いくら何でもチャーリーブラウンにとって完全な人になるとは無理なことです。
またバイオレットがチャーリーブラウンに「来週いつかパーティーにくる?」と誘い、チャーリーブラウンが「ほんと!もちろん、喜んでいくよ!」と答えた後、バイオレットは「来てくれると思ったわ!でもね…あなたを招待するか、まだ、決めてないの!」と言うのです。
これではとてもユーモアのあるジョークとは思えませんね。
バイオレットがパティと話していると、それを遠目で見たチャーリーブラウンは、また自分の悪口を言ってる、一日を台なしにされると思い込む程になっています。
野球チームのことでもチャーリーブラウンに苦情を言う時の中心人物は、バイオレットです。
バイオレットは一体どうしてしまったのかと心配になりますね。
④【バイオレット 成長の過渡期】ピックペンへの意地悪
バイオレットはピックペンにも意地悪をします。
ピックペンは埃を吸い寄せるという特異性があります。
バイオレットはピックペンのことを「ごらんなさいよ!あの服、あの髪、あの顔!」「人間肥料よ!」と言います。
そしてバイオレットがピックペンに「ほんとのろくでなしね」と言うと、ピックペンはとうとう「中身もみろ!」と大声を上げます。
バイオレットのピックペンへの意地悪はおさまることがなく、バイオレットはピックペンを見るたびに面と向かって「ピックペン、あなたって、まったくきたないわね」と言うのです。
そしてバイオレットはピックペンに「道を歩くだけで汚れる人なんて、あなただけよ!」と言います。
他の仲間もピックペンのことはからかいますがバイオレット程ではありません。
そんな中ピックペンがバイオレットに、手をいつもきれいにすることを言うと、バイオレットは「それはとてもいいことよ!」と褒めることもありました。
バイオレットはピックペンに誰よりも一番ひどいことを言うのは、すごくいい意味にとれば、一番ピックペンのことを気にかけているということにもなりますが、言い方次第では意地悪だと思われても仕方ありませんね。
⑤【バイオレット 成長の過渡期】チャーリーブラウンにはかなわない
2月14日から1カ月過ぎた日に、バイオレットがチャーリーブラウンにバレンタインカードを渡そうとした時に、シュローダーが立ちふさがります。
そしてシュローダーはバイオレットに「親切や思いやりがさかのぼって示せると思うのか、キミやキミの友達は、ボクの知っている中で、一番思いやりのない連中だよ!キミはチャーリーブラウンのことなんか、どうでもいいんだ!罪の意識が重荷なだけなんだ!」と言います。
それでも、バイオレットからのバレンタインカードを欲しがるチャーリーブラウンなのです。
日頃のバイオレットを見ている仲間からの評価は、最悪なほど低いものです。
シュローダーはチャーリーブラウンに「かわいそうに、チャーリーブラウン、ネコどもが爪をとぐのに、また君を使ったね?」と言うとチャーリーブラウンは「ウン、ボクは精神的ひっかき柱みたいなもんだ」と答えます。
またバイオレットがチャーリーブラウンを家に呼び一緒に遊んでいても、バイオレットは急にチャーリーブラウンに「出て行って!」と言いチャーリーブラウンを帰らせます。
そんなある日、バイオレットはチャーリーブラウンに「気を悪くさせてごめんね、チャーリーブラウン」「私が言ったのと同じ悪口を、あなたも私に言ったら、それであいこよ」と言います。
するとチャーリーブラウンは「ダメだ、それはできっこない…ボクにはできない…どう考えたって…」と言い、さらにチャーリーブラウンは「なんて悪口言われたか、忘れちゃったんだ」と言います。
優しいチャーリーブラウンです。
チャーリーブラウンは自分がバイオレットに言われたことを忘れたことにして、バイオレットをかばい守っているのです。
またバイオレットはチャーリーブラウンに「イーー」と嫌いという表現の顔をします。
チャーリーブラウンはそれを見て心配したライナスに「傷ついたかい」と聞かれ「べつに」「イーーっていうのも、親しみの表現さ」と言うのです。
バイオレットは成長していくチャーリーブラウンに負けてしまっています。
そしてとうとうチャーリーブラウンはバイオレットに「自分はいつも正しいと思っているんだろう?!」「でも、ちがうよ!いいかい?ちがうんだよ!!」と言います。
するとバイオレットはくるりと向きを変えて何も言わず行ってしまいました。
その後チャーリーブラウンはバイオレットに「ボク、ひとつの理論を持ってるんだ、キミがボクをきらいなのは、ぼくにやきもちやいてるからなんだ!」と言います。
それに対しバイオレットは「あなたにヤキモチ?!!!」「ハハハハハ」と大笑いして立ち去りますが、バイオレットは意地悪の心理を、チャーリーブラウンに見抜かれてしまいました。
バイオレットにしてみたら体裁が悪く、言い返すことはできません。
自分には無い何か(人としての魅力)がチャーリーブラウンにはあると感じ取ったバイオレットが、チャーリーブラウンをねたんで意地悪していたのでしょうか。
⑥【バイオレット 成長の過渡期】まとめ
PEANUTSで学校のバイオレットの席はチャーリーブラウンの後ろの時があります。
バイオレットはおすましやさんで、チャーリーブラウンによると、バイオレットは先生にさされてもまったく落ち着いているといいます。
またバイオレットはスヌーピーが大好きで、スヌーピーをとても可愛がるところが印象的です。
バイオレットは可愛いものが大好きで可愛いものには目がないのですね。
PEANUTSの後半に登場するバイオレットは、意地悪な様子はなく、バイオレットからチャーリーブラウンに「新年おめでとう、チャーリーブラウン」と声を掛け、チャーリーブラウンも「おめでとう」と言葉を交わします。
しばらくの間に成長したバイオレットです。